カラコンは、視力が悪い人でもメガネなしでおしゃれを楽しめるアイテム。
ネットでも気軽に購入することができますが、そんな時に正しく把握しておかないといけないのが「度数」です。
意外に知らない、覚えていないというケースが多いコンタクトの度数。
そもそも度数とはなんなのか?視力とは何が違うのか?
今回はカラコンを使用する際に必ず知っておきたい、度数にまつわる知識についてご紹介していきます。
目次
▼カラコン(コンタクトレンズ)の度数とは?
人間の目は、物から反射した光をキャッチし、目の奥にある網膜に像を写すことで、その物体を認識し見ることができます。
「度数」とは、その網膜にピントを合わせるために必要な、矯正力を表す数値を指します。
コンタクトレンズの度数は「D(ディオプター)」という単位で表されます。
カラコンの購入ページや商品パッケージなどには「-0.75D」「 +5.00D」というように小数点第二位まで表記されています。
「+(プラス)」が遠視用で、「-(マイナス)」が近視用。 プラスマイナスに関わらず、数値が0から離れるほど度数は強くなります。
また、度なしカラコンの数値は「±0」と表記されます。
▼カラコンの度数と視力は同じ?
「視力」とは、物体を認識、識別する能力のこと。
一方「度数」はその能力を矯正する力を表した数値なので、「視力」と「度数」は別のものということになります。
カラコンを購入するときには、度数を知っておく必要があり、視力だけがわかっていても自分に合ったレンズを選ぶことはできません。
視力しかわからない場合、「コンタクトの度数=0.4÷視力」で簡易的に算出することができます。
そして視力と度数の関係を数値で表したものが、右の表になります。
基本として、視力が下がれば度数は上がり、目が悪い人ほど度数の強いレンズを使用する、ということになります。
ただし、この計算式や表によって出てくる度数はあくまでも目安。 信憑性が低いものになります。
実際に度入りカラコンを使用する際には、必ず眼科を受診し、正しい度数を計測しましょう。
▼使用中のカラコンの度数を確認する方法
今使用しているカラコンの度数を、しっかりと理解していますか?
「なんとなくで購入してしまった」という人は、合わない度数のカラコンを装用することで、知らぬ間に瞳に大きな負担をかけてしまっているかもしれません。
カラコンの度数は、パッケージの外箱の側面や裏面部分などに、DまたはPの頭文字のあとに表記されています。
PというのはPWR(パワー)の略で、Dと同じく度数を示す数値です。
さらに、内側パッケージ(ブリスター)にも同様に記載されています。
また、度数だけでなくDIA(レンズ直径)やBC(ベースカーブ)といったレンズスペックも記載されています。
装着前に正しい度数か、自分に合ったスペックのカラコンかを今一度確認してみましょう。
▲外装側面
▲内装(ブリスター)表面
▼度数はいくつからいくつまである?
度数の幅はメーカーやブランドにより異なるため、一概にいくつからいくつまで、とは言えません。
一般的には近視用のほうが種類が多いとされ、多くのブランドが度なし+近視用をラインナップしています。
例えば、人気のナチュラル系カラコン「ルミア(LuMia) モイスチャー」の場合、度なしをのぞいて一番度数が弱いものが-0.75、一番強いものが-9.50となっています。
また、度数は0.25または0.5ステップで数値が上がっていくことが多く、自分の視力に合わせて細かく調整することが可能です。
とはいえ、ソフトコンタクトでは度数が-10.00Dを超えてしまうと、カラコンをしても完璧に視界をクリアにすることは困難。
コンタクトレンズ全般では、ソフトレンズよりもハードレンズのほうが矯正力が高いとされています。
ハードレンズのなかには、近視遠視ともに25.00Dと、とても強い度数のレンズもあります。
カラコンやソフトコンタクトの度数では視力が矯正しきれないという人は、ハードコンタクトを検討してみるのも一つの手段といえるでしょう。
▼カラコンの度数にまつわる Q&A
Q:カラコンの度数はコンタクトと同じ?違うって聞いたことがあるけど…
A:基本的には同じ度数で問題ありません。
現在使用しているコンタクトがあれば、同じ度数のものを選びましょう。
Q:両目で度数の違うカラコンを購入するのはOK?
A:購入可能です。
ただし左右でそれぞれ1箱ずつ、計2箱購入する必要があります。
ミューコンタクトでも購入できるので、左右で視力が違う人も安心してお買い物することができます。
Q:度数の合わないカラコンを使うとどうなるの?
A:度数が合わないと遠近感がおかしい、ピントが合わないなどのトラブルが起こります。それに伴い、眼精疲労や目が充血してしまう可能性も。
また場合によっては目への影響だけでなく、頭痛・めまい・吐き気などの症状を引き起こすこともあります。
使用する際は、必ず度数のあったカラコンを選びましょう。
Q:乱視だけどカラコンを使っていいの?
A:乱視の人もカラコンを使用することができます。
遠視、近視に比べると種類は限られますが、乱視用のカラコンもあります。
乱視用カラコンは、角膜の歪みに合わせた形になっており、通常のレンズよりも少し分厚く、目の中で回転しないような構造になっています。
▼おわりに
カラコンは視力を矯正することができる、れっきとした「高度管理医療機器」。
おしゃれアイテムとして定番化しているカラコンですが、直接目に触れるということもあり、正しい使用法を守ることがなにより大切になります。
カラコンが欲しい!と思ったら、まずは必ず眼科を受診し、正しい視力と度数を計測しましょう。
デザインだけでなく、度数も自分にぴったりのレンズで、快適なカラコン生活を送ってくださいね!